日本経済新聞社による英フィナンシャル・タイムズ(FT)・グループの買収から1年。「日経+FT」の意義とニュースメディアの未来について、英国のメディア調査会社エンダース・アナリシスの出版・テック部門ディレクター兼CEO(最高経営責任者)であるダグラス・マッケイブ氏に聞いた(『週刊東洋経済プラス』オリジナル)。
──フィナンシャル・タイムズ(FT)は着々と電子版購読者を増やしている。成功の秘訣をどう見るか。
ダグラス・マッケイブ氏:成功には2つの基本的な理由がある。
まず、FTはB2BビジネスでB2Cではない。これがFTに特別な優位性をもたらす。
コンシューマー(=C)がFTを読んでいないというわけではない。しかし、FTを読むコンシューマーはある特定の目的があって読んでいる。
たとえば、私が一般紙を手に取るとき、普通に新聞を読む以外の特定の目的があるわけではない。
しかし、私がFTを読むのは、メディアの分析というビジネスにかかわる自分にとって重要だからだ。マクロの経済状況やビジネス界で何が起きているか、英国内あるいは国際社会で何が問題視されているかを知りたくて読んでいる。付加的な目的がある。
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