有料会員限定

なぜ電通はネット広告過大請求の闇に落ちたか マス広告の商習慣はネットでは通用しない

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
電通は9月に謝罪会見を開き、中本祥一副社長(写真左)など幹部3人が頭を下げた

特集「そのメディアにおカネを払いますか?」の他の記事を読む

「国内におけるデジタル広告において、広告主はじめ関係各位に多大なご迷惑をおかけしたことを深くお詫びします」

電通は9月23日、同社およびグループ会社が、ネット広告の活用支援サービスにおいて、故意または人為的なミスによる不適切業務を行っていたと発表した。広告実績には虚偽の報告が含まれ、一部の広告主に対し過剰に広告掲載費を請求していた。都内で開催した記者会見で中本祥一副社長は冒頭の謝辞を述べ、山本敏博常務、榑谷典洋デジタルプラットフォームセンター局長とともに深々と頭を下げた。対象となるグループ会社は、サイバー・コミュニケーションズ、DAサーチ&リンク、現在は電通デジタルに吸収合併されたネクステッジ電通の3社だ。

被害総額は現時点で約2億3000万円に上る。調査対象の広告主は1810社で、案件数は約20万件。9月22日時点で不適切業務と判断された案件は633件で、対象となる広告主は111社。不適切業務のうち14件(金額にして320万円)で広告を掲載していないにもかかわらず架空請求していた。たとえば広告を月間で1万回掲載する契約だったにもかかわらず9000回しか掲載していない場合でも、1万回分の広告掲載費を徴収していた。

関連記事
トピックボードAD