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ビジネス #そのメディアにおカネを払いますか?

批判能力が失われた今のNHKは危機的状況だ 映画監督・是枝裕和が放送と政治の関係を斬る

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映画監督・テレビディレクター / 是枝裕和
これえだ・ひろかず / 1962年東京都生まれ。早稲田大学卒業後、番組制作のテレビマンユニオンでドキュメンタリー中心に演出。映画監督作品は『誰も知らない』『そして父になる』など多数(撮影:梅谷秀司)

放送倫理・番組向上機構(BPO)で、放送倫理検証委員会の委員を務める是枝裕和氏。表現者の一人としてNHKをどう見るか。

──現在のNHKを評価すると。

危機的状況にある。ジャーナリズムの側面から見ると「政府広報」の報道に徹していて、批判能力が失われている。会長人事と予算執行権を国に握られていては、政府の批判などできるわけがない。公共放送なのだから、公権力から独立した存在であるべき。NHKが国営放送のように大本営発表をするようになったら本当に危険。おカネは国民が出すのに、口は国が出すのは矛盾している。

映画監督と呼ばれることが多くなったが、自分自身は今でも「放送人」のつもりだ。国民の共有財産である電波を利用する放送は、目先の国益を最優先に考えるのではなく、社会の成熟に寄与する価値観を提示しなければならないと考えている。

──具体的には?

NHKの新入社員は、地方勤務となることが多い。地元との信頼関係を築き、地域の情報をどのメディアよりも幅広く深くつかんでいる。このことを存分に生かしてはどうだろうか。視聴率を意識しない番組作りができるのは、受信料収入で成り立っているNHKならでは。ゴールデンタイム(19〜22時)に放送する調査報道番組がもっと多くてもいい。

──政治との距離感は。

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