『退職金バカ』著者が説く､50歳からのカネ 1億円超えを狙うサバイバル戦略【1時間目】

［1時間目］『退職金バカ』の著者が説く
［講師］セゾン投信社長 中野晴啓

イラスト：サトウヨーコ

特集「50歳から増やすおカネ」の他の記事を読む

50歳のサラリーマンが置かれている状況について話しましょう。多くの人がそうだと思います。将来のことを深く考えずに一心不乱に働いてきたら、ある日、「あれ？　50歳か」と気づくわけです。

一般的な企業の定年である60歳というゴールはちょっと先ですが、そのときの姿は何となく想像がつきます。30〜40歳とは違って、50歳は自分に対する「大化け期待」なんて、もう持っていない。逆に持っていたら、「社会人になって30年、あなたは何を考えて生きてきたのですか？」と聞きたいくらいです。

みなさんにとって大事なのは、これまでの30年を総括すること。そうすると、必ずそれぞれの30年分の財産がある。それはまた次の人生作りのベースとなりうるものです。

60歳は仕事上は一つの区切りといえますが、人生というもっと長い時間軸で見ればまったく別です。平均余命を考えると、健康なまま50〜60歳まで生きてきた人たちはその先にまだ数十年の人生があると思ったほうが自然です。よくも悪くも長生きを前提にした人生プランを考えないといけません。