[ポイント1]
金融庁が今年9月にまとめたリポートが、証券会社のラップ口座や銀行窓口を通じた外貨建て保険の販売実態について強烈な警鐘を鳴らしている
[ポイント2]
ラップ口座は顧客が複数の投信への運用を証券会社や信託銀行に一任する商品だが、購入時に加え保有中も高率の手数料がかかる
[ポイント3]
悪名高き「回転売買」は銀行でも行われている。限られた特定顧客に複数の投信の間を往来させ、そのたびに手数料を得る営業手法だ
今年7月、千葉県在住の会社員Aさん(47)に証券会社から電話があった。トルコリラ建て債券の勧誘だった。口座はほぼ休眠状態で外債の購入経験さえないAさんは即座に断ったが、その直後、トルコでクーデター未遂事件が発生した。
この種の個人向け外債はリスクの割に利回りが低く、機関投資家は手を出さない。売れ残れば、証券会社が含み損とともに自己勘定で抱えることになるため、営業員は顧客台帳をしらみ潰しに当たり、はめ込み先を探す。株式の新規公開でも、同じく営業員の熱心さは売れ残りに対する懸念の強さを物語っている。
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