【産業天気図・工作機械】受注の伸び続くも円高が価格競争力そぐ。回復足踏み、終始「曇り」に

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 一方、最大市場である中国ではドイツ企業との競争が激化。「(円高ユーロ安で)同じスペックの機械でもドイツ製と日本製では約1~2割程度、価格が違う」(業界関係者)といい、無理な価格競争による採算悪化が指摘されている。
 
 機械の用途によっても情勢が異なる。アジアのEMS関連を中心に電機・精密向け小型機械の受注獲得が続く一方、原子力や造船向けなど大型機械の需要は底ばったまま。自動車関連も持ち直しつつあるものの、08年以前の水準には届かない。

リーマンショックを機に、工作機械業界の市場構造は大きく変わった。「リーマンショックから何とか抜け出したが、元に戻ったというよりも違う世界に入ってきたという感じ」(牧野二郎・牧野フライス製作所社長)。今後は従来よりも一層、各社各様の経営戦略が生き残りを左右することになりそうだ。
(小河 真与=東洋経済オンライン)

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