英国ショックで市場が大波乱に陥った中、目立ったのが円高急伸のほか、金価格の上昇だった。金相場の動向に詳しい経済アナリストの豊島逸夫氏に今後の展開について聞いた。
2008年のリーマンショック再来かといった議論もあるが、前回と今回とでは危機の質が違う。
英国の国民投票の結果が判明した6月24日、ニューヨーク金先物相場は前日比100ドル以上高騰し、2年ぶりの高値となる1トロイ㌉=1362ドル台をつける場面もあった。それから1週間経っても、金価格は1320ドル前後で推移している。利益確定の売りが優勢になってもおかしくないところだが、実際はほとんど値崩れしていない。
一方、08年には金価格が3割近く暴落した。ほとんどの投資商品が値下がりし、世界中のファンドや投資家がデリバティブ(金融派生商品)取引で追加証拠金を支払う必要に迫られた。そこで現金を捻出するために金を売らなければならなかった。
リーマンショックとは対照的
経済不安に対する金相場の反応は対照的で、ここに危機の本質をつかむヒントがある。
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