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EUとの離脱交渉は長期化必至 英国の政界に辞任ドミノ

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ゴーブ司法相(左)は保守党党首選でもジョンソン前ロンドン市長を支えるとみられていたが…(代表撮影/ロイター/アフロ)

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いったい誰が、EU(欧州連合)離脱の交渉を担うのか──。英国の次の指導者が見えない中、交渉の行方も混沌としている。国民投票に向けて離脱支持派を率いたボリス・ジョンソン前ロンドン市長は6月30日昼前の会見で突如、保守党党首選に出馬しないと表明した。

多くの市民から「ボリス」と親しみを込めて呼ばれていたジョンソン氏は、国民投票後に辞意を表明したキャメロン首相の後継の最有力候補とみられていた。

同じ離脱派としてキャンペーン期間中にジョンソン氏を支えたマイケル・ゴーブ司法相が方針転換し、党首選出馬へ踏み切ったのが大きな打撃になった、との受け止め方が支配的だ。ゴーブ氏は出馬を固辞してきたが、地元メディアとのインタビューで「ジョンソン氏は党や国を一つにまとめる能力がない」と批判。自ら現首相の後任に名乗りを上げた。

ロンドン市民から愛されたジョンソン氏だったが、保守党内部には同氏の政治手腕を疑問視する向きが少なくなかった。ゴーブ氏は「筋金入りの離脱派」(みずほ総合研究所の吉田健一郎・上席主任エコノミスト)。一方、ジョンソン氏は2月に離脱支持を宣言。それ以降、離脱派の中心人物としてキャンペーンを牽引したが、「もともとはEU離脱に賛成でなく、キャメロン首相と一線を画すために転向した」との指摘があった。

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