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世界の辺境で超健康が始まった 映像クリエーター 高城 剛が語る

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漫然と生きていても健康にはなれない。健康を守るのは心がけではなく情報だ。

技術とビジュアルアートの最先端を走ってきた高城剛氏。ある時期を境に、「死ぬほど健康が大事」に変わったという。

たかしろ・つよし●1964年東京生まれ。日本大学芸術学部在学中に東京国際ビデオビエンナーレグランプリ受賞。国内外アーティストのPV制作や総務省情報通信審議会専門委員などを経て、2008年ごろから海外に拠点を移す。近著に『空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか?』(集英社)。

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──健康オタクを自認しています。

僕はもともと、高度経済成長期育ち・バブル上がりの人間。徹夜が自慢みたいな毎日で、食事もラーメンやハンバーガーが基本だった。マッサージぐらいには行くけれど、健康には大して気を使っていなかった。

それが一変したのは、2001年の米国同時多発テロです。「とんでもない時代がやってくる。生き方を変えないと」と直感した。まず手をつけたのが不動産。当時、東京・青山に安藤忠雄さんが造った地上3階、地下2階のビルを持っていて、スニーカー1000足とか、本5万冊とか、モノに埋もれて暮らしていた。でも、そこにもし飛行機が突っ込んできたら? 結局、モノのほとんどを処分して、ビルも売却した。

身軽になったところでロンドンに引っ越した。リーマンショック前の好景気で、世界中のクリエーターが集まっていた。そこで知ったのがオーガニックブーム。DJやハッカーをやっていたちょっと悪い友達が、こぞってストリートで有機野菜を売っている。おまえ、そんな人間だっけ? と聞くと、「これが今、いちばんアナーキーでファンクなんだ」と。大手流通を全部ぶっ飛ばしてゲリラ的に野菜を売ることはアナーキーでクール。そして高い健康意識を持つことはもはや常識なんだと。

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