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低所得者が直面する国保の逆進性と排除 健康格差が顕在化する前に対策を

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増税が再延期された消費税については、低所得者ほど負担が重くなる「逆進性」の問題が指摘されてきた。だが逆進性を問題視するなら、公的医療保険の保険料にも注意を払うべきだ。

正規雇用の社員や公務員が加入している被用者保険の場合、保険料は賃金に比例して決まり、扶養家族が何人であっても同額だ。このため、逆進性は基本的には起こらない。しかし非正規雇用者や無職者が加入する国民健康保険は、所得に比例する所得割だけでなく、1世帯当たりいくらと計算される平等割、家族の人数に応じて計算される均等割を組み合わせて保険料を決めている。この平等割と均等割が、低所得であるほど負担が相対的に重くなる要因だ。

低所得者層には保険料の軽減措置が適用されるが、適用後でも逆進性は存在する。図表1のように、国保保険料が所得に占める比率は年収450万円以上500万円未満の層では10.9%であるのに対して、150万円以上200万円未満では14%などと、所得が下がるほど負担率が高い。また被用者保険と比べても、どの所得階層でも国保のほうが保険料負担が若干高くなっている。

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