「がんは早期発見、早期治療が肝心。そのためにもがん検診の受診が大切だ」
芸能人のがん闘病に関するニュースが伝えられるたびに、このような紋切り型のフレーズが多用されてきた。記事を執筆した記者たちは、よかれと思ってそう書くのだろう。だが、もうそろそろこの悪しき慣習はやめるべきだ。
なぜなら、がん検診を受けて、早期に発見すればがんは治せるとは限らないからだ。そればかりか、検診を受けたばかりに無益な再検査や治療を受けることになり、害を被る場合もある。医療記事を書く記者はそのことを肝に銘じておくべきだ。
もちろん一般の人たちも、がん検診にはメリットばかりでなく、デメリットもあることを十分に理解しておく必要がある。もっと言えば、がん検診は受けないほうがいいかもしれないのだ。
「がん検診無効論」は以前から、元慶応義塾大学放射線科講師の近藤誠医師や新潟大学名誉教授の岡田正彦医師らによって唱えられてきた。しかし、異端的ながん理論を展開する近藤医師らの主張は「荒唐無稽」として医学界では無視されがちだった。今でも「がん検診は必要」と信じている医療関係者が圧倒的だ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら