ETFは日本株投資のように銘柄選びから開始してはいけない。達人たちが、その鉄則と実例を紹介する。
世界の投資家からすると、日本人の投資スタンスは二つの意味で「ガラパゴス」だった。
一つは、投資対象がもっぱら日本株に偏重してきたことだ。
米大手運用会社ブラックロックでETF事業を担っていた渡邊雅史氏(現・お金のデザインチーフETFストラテジスト)は指摘する。「海外市場へと投資をしたいとき、海外売上高比率の高い日本企業の株を買うなんて投資が推奨される。しかしこれは、企業個別のリスクをすごく取ってしまうやり方だ」。
ETFは企業固有のリスクに左右されず、純粋に、世界の主要な投資対象(株、債券、不動産、商品)におカネを投じることができるのだ。
二つ目のガラパゴスな点は、投資する手順についてだ。
米国の個人向け金融サービスの研究を専門とする沼田優子・明治大学特任准教授は言う。「どの銘柄を選ぶかより、まとまったおカネをどの地域のどの資産に投じるかのアセットアロケーション(資産配分)が大事。米国の投資教育では当然のこととして教えられるが、日本では十分伝わっていない」。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら