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独立アドバイザーが活躍 ETF大国米国では

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米国のETF残高は約2兆ドルと、投資信託残高の11%に及び(2014年末、図表1)、個人、法人と幅広い投資家層に浸透している。いまだ発展途上な日本のETF市場との違いが際立つが、これは米国証券リテールの新潮流と無縁ではない。

[図表1]
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近年の米国証券業界は、資産管理型営業を標榜し、投資アドバイス能力を高度化させてきた。それは顧客に合わせた1.投資目的の設定、2.アセットアロケーション(資産配分)の提示、3.銘柄選択、4.進捗状況の定期確認とポートフォリオのリバランス(見直し)の4機能を重視し、銘柄選択よりも資産配分を優先する営業スタンスに特徴がある。

08年の世界金融危機で、運用収益が低下してコスト意識が高まる中、資産配分重視であれば銘柄選択はETFの活用で簡素化してもよいという考えが広まった。

ETF普及の点で大きかったのが独立系アドバイザー(RIA)の急成長だった。

RIAは投資一任サービスを個人向けに提供する業者で、投資目的の設定と資産配分がサービスの核となる。そのRIAが率先して、コスト性に優れたETFを顧客へのアドバイス対象に組み入れたのだ。

新しい営業チャネルがETFの伝道師役に

資産配分を重視した営業スタンスの浸透は、ロボアドバイザーという新たなビジネスも生んだ。ロボアドバイザーとは、資産配分や商品選択、運用までをウェブ経由で自動的に行う業者のことで、仕組みとしてはETF版のファンドラップ・サービスに近い。

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ロボアドバイザー、米ベターメント社のホームページ

00年代後半にロボアドバイザーサービスが台頭してきた当初、対面営業員にとっては脅威と見なされることが多かった。しかし現在は、対面営業の担当者もロボアドバイザーの運用エンジンを営業効率化ツールとして活用し、共存の道を進んでいる。

ETF専門の投資顧問業者であるETFストラテジストも登場した。彼らもETF投資の一任サービスなどを営業担当者に提供する黒子で、14年の運用残高は910億ドルに成長した。

米国においてETFは、一昔前までは個人の投資対象の色合いが濃かった。00年までは個人の保有者比率は76%に上っていたが、現在は42%まで下がり、法人の割合が上回っている。

保有者として法人が市民権を得たのには、RIAやロボアドバイザー、ETFストラテジストなど個人を最終顧客としてきた投資顧問業者の法人向けへの貢献も大きかった。

米国の事例からいえるのは、ETFはともすれば自助努力型の商品に見えるが、意外にも資産管理型営業との親和性が高いことだ。「貯蓄から投資へ」の移行を推進する日本の証券業界が米国の経験から見習うべき点も多い。

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