債券は日本人にとってなじみの薄い投資対象だ。債券価格と金利との逆関係ぐらいは知っていても、国債か社債か、先進国か新興国か、短期か長期かなどの掛け算で幾多の組み合わせが存在し、いざ投資となるととっつきにくい。だが、実際はある意味で株式よりもシンプルで、プロの世界では低リスクの金融商品として認知されている。
価格変動は穏やか 株投資より低リスク
株と比べた商品特性として、まず価格変動が比較的穏やかなことが挙げられる。リーマンショックの際、世界の株式はインデックス投資信託すら最大50%値下がりした。他方、世界の債券ファンドはおおむね20%の下げにとどまった。
発行体固有のリスクが株ほど大きくないことも特徴だ。株ならばトップの手腕や経営戦略、不祥事などのトラブルいかんで同業会社間でも価格は異なる。一方で債券の場合、金利を左右する要素は究極的には債券が償還されるかどうかに尽きる。「同じ業界、格付けで残存期間も同じならば、銘柄間で金利差はあまりつかないと考えてよい」(コアプラス・アンド・アーキテクチャーズ代表の玉川陽介氏)。
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