円安やアベノミクスによる国内景気回復もあり、上場企業の今2015年3月期決算は最高益更新組が続出する見通しだ。実力で最高益を更新する絶好調企業にスポットを当て、その強さを追った。
日本企業の業績改善が鮮明になっている。東洋経済の集計では、3月期決算の上場企業(金融や会計基準・決算期の変更企業を除く2079社が対象)のうち、533社が今2015年3月期に純利益で過去最高を更新する見通し。過去10期以上の比較対象実績がある企業に限定しても、最高益は437社に上る。3月期決算は4月下旬から本格的な発表が始まるが、最高益ラッシュとなるのが確実だ。
金額ベースで見ると、利益の伸びが著しいのは、輸出企業を中心とする製造業(図表1)。円安の進行で急激に回復した前期に続き、今期も増益基調が見込まれ、製造業全体の利益額は過去最高だったリーマンショック前の世界好景気時の水準にまで回復する。その象徴ともいえるのがトヨタ自動車だ。
最高益企業533社 幅広い業種で最高益企業が続出!
より強くなったトヨタ 余力を残しての最高益
「オールトヨタで心を一つに、必死になって原価改善の努力をしてきた成果が表れた」。トヨタの佐々木卓夫常務役員は、2月に発表した14年度・第3四半期(14年4~12月)決算の場で、こう胸を張った。この日、トヨタは、第3四半期までの好調な業績を受けて通期の業績予想を上方修正し、営業利益を2兆7000億円、純利益を2兆1300億円へと引き上げた。いずれも2期連続で過去最高となる。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら