ハードディスクドライブ(HDD)やファンモーターをはじめ精密機器などに使われる極小(ミニチュア)ベアリングを手掛けるミネベア。同分野では世界シェアナンバーワンの企業だが、ここにきて成長の勢いが加速している。
2008年度以降、リーマンショックやタイの洪水などを受けて売上高は伸び悩んでいたが、15年3月期は5000億円と、3年前から倍増する見込み(図表1)。純利益も370億円と、売上高とともに過去最高を大幅に更新しそうだ。
業績急回復の背景には、ベアリングなどの主な納入先である自動車業界が好調で、航空業界でも新型機の生産が拡大していることが挙げられる。さらに海外売上高比率が高いため、円安ドル高や主力生産地タイのバーツ安の恩恵も享受できている。
しかし最も貢献しているのは、LED(発光ダイオード)バックライトユニットの爆発的なヒットだ。
LEDバックライトは、スマートフォンのディスプレーに使われている部品。同社の強みはその中の基幹モジュールである導光板の技術力にある。導光板は、LEDの光をディスプレーに照らすフレームで、ミネベアのものは、薄型ながらも光をむらなく効率よく当てられる点が評価されている。
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