「車両メーカーやデザイン会社など、複数の会社とコンペの末、当社の車両デザインが採用されました」──。
JR東日本とJR西日本が共同開発した北陸新幹線「E7/W7系」。そのうち、JR西向けの第1号編成が川崎重工業の兵庫工場から初出荷された4月7日、川重の車両デザイン担当者は誇らしげに語った。2013年から営業運転した秋田新幹線「E6系」のデザイン設計を担当したのも川重だ。新幹線の新型車両のデザインで2回連続して受注に成功したことになる。
川重に日立製作所、さらにJR系の日本車輌製造(JR東海)、近畿車輛(JR西)、総合車両製作所(JR東)。大手車両メーカーの中でも、川重と日立は売上高で頭一つ抜きんでている。高速鉄道の技術開発で世界をリードする存在だ。
ところが新幹線の製造本数を見ると、様相は異なる。業界3位の日車がトップに躍り出るのだ。
1964年に営業運転を開始した東海道新幹線「0系」。その1次、2次車両の360両は、川重、日立、日車、近車、汽車会社(後に川重に吸収合併)と、当時の大手車両メーカーが均等に製造を担った。それから50年後。鉄道車両メーカーを取り巻く状況は大きく変わった。
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