トヨタとダイハツ、計8万台超リコール タカタの運転席用エアバッグで

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 11月27日、トヨタ自動車は、タカタ製エアバッグの欠陥により、小型車「ヴィッツ」などのリコール(無償の回収・修理)を国土交通省に届け出た。写真は、トヨタのロゴ、10月撮影(2014年 ロイター/Benoit Tessier)

[東京 27日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>とダイハツ工業<7262.T>は27日、タカタ<7312.T>製の運転席用エアバッグの欠陥により、リコール(無償の回収・修理)を国土交通省に届け出た。2社のリコール対象台数は国内外合わせて計8万4571台となる。いずれも事故は確認されていない。

タカタ製エアバッグによるリコール対象台数は、全世界で2008年以降、累計1600万台以上。国内では09年以降、今回のトヨタ、ダイハツのリコールを含めて累計約261万台が対象となっている。

トヨタは小型車「ヴィッツ」など計3車種を国内外でリコールした。2002年12月から04年3月に製造された車両で、対象台数は日本で計4万0337台、世界全体では計約5万7000台。海外は欧州や豪州などで、北米は含まれていない。

ダイハツは国内のみでリコール。対象車両は軽自動車「ミラ」1車種で、2002年12月から03年5月に製造された計2万7571台。ダイハツがタカタ製エアバッグによるリコールを行うのはこれが初めてで、国内でリコールを実施した自動車メーカーは計11社となった。

国土交通省によると、タカタの米国ラグランジェ工場(ジョージア州)におけるエアバッグの製造過程で、ガス発生剤の湿度管理が悪く、過剰に吸湿。エアバッグを膨らませる基幹部品のインフレ―ター(ガス発生装置)内部での圧力が異常に高まり、エアバッグ作動時にインフレ―ターが破損し、その破片が飛び散るおそれがあるという。問題のインフレ―ターは同工場で2001年11月から03年11月まで製造されていた。

今回のトヨタ、ダイハツによるリコールは、今月13日にホンダ<7267.T>が発表したリコールと同様の理由によるもの。今年7月、マレーシアで同種のエアバッグを搭載したホンダの「シティ」(2003年モデル)が衝突事故を起こした際、インフレ―ターの破片が飛び散り、その金属片が体に刺さった運転者の妊婦が死亡している。事故の報告を受けて、ホンダは13日、世界で約17万台をリコールした。

<トヨタ車、解体時にインフレ―ター破裂>

タカタ製エアバッグの欠陥による大量リコールをめぐっては、国交省が26日にリコール対象外の車両を廃車として解体中にエアバッグが異常展開したことを発表したが、その車種がトヨタの2003年式の「Will サイファ」であることも27日、判明した。同社が明らかにした。

トヨタ広報によれば、「Will サイファ」はリコール対象外だったため、現在調査を進めており、タカタ製エアバッグのインフレーターについては継続的に調査しており、「リコールが必要と判断すれば速やかに対応する」としている。

使われているインフレ―ターは、タカタのメキシコ・モンクローバ―工場で2003年1月に製造。岐阜県で6日発生し、国交省には19日に報告が入った。けが人は出ていないが、同種のエアバッグを搭載した車両が現在も使われている可能性があるため、同省はメーカー側に原因の特定を急ぐよう指示。今後、リコールを実施すべきかどうかを検討する。

*内容を追加します。

 

(白木真紀、金昌蘭)

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