たとえば、YouTubeの撮影だけをする会社が多数設立されています。コラボを斡旋して、コラボの収益を分ける仕組みを提供する会社も存在しています。YouTuberの過去動画の権利を買い取るビジネスを行う会社もあります。
近年の日本では、テレビ制作に携わる人がYouTube制作に関わる、番組公式YouTubeが設立されるなどの流れがあります。とはいえ、2022年現在、企業同士をつなげて動画を作る体制は日本には多くありません。日本のYouTube関連企業は、事務所か代理店にとどまっています。今後は、日本でも企画などでテレビ局や映画産業、ゲーム制作の会社が入ってくる波もありうるでしょう。この傾向は今後も止まりそうにありません。
YouTuberは、まだまだ伸びしろが多い領域です。YouTuberが映画の主演を務めたり、日用品をプロデュースして日本全国に売ったりするというケースは日本ではまだあまりありません。いまだファンコミュニティーの域を出ないYouTuberが作る経済圏が、さらに社会進出していく余地は十分にあるでしょう。
シンプルな動画投稿で逆張りするYouTuberも
一方で、大規模化・編集の複雑化の逆張りをする潮流も見られます。シンプルな動画を投稿するYouTuberで、数字がとれているYouTuberの1人が「かっつー」です。撮影編集企画を全部ひとりで実施する、少し前のYouTuberのような雰囲気を持っています。
もう1人は、「たいせい(たまぶくろT)」。2~3カ月で40万人登録などめざましい伸びを見せていますが、動画自体はシンプルです。編集はカットだけであり、BGMもありません。
今後YouTubeに参入しようという人は、今の王道の流行に乗るだけでは爆発的なヒットにはつながらないでしょう。ヒカルがブレイクした要因は、「時代の主流が短い動画だから長い動画に」「編集の外注をせず、テロップを外注する」などの逆張り施策を多く続けたことでした。もちろん、自身がもつコンテンツに自信があれば、コムドットや平成フラミンゴと同様のフォーマットで勝負して勝ちに行くことも考えられます。しかし、そうでなければ、彼らとは違う戦法を取ることが、人気YouTuberになるための勝ち筋かもしれません。
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