治療法別に推移を見ると、近年は凍結胚移植による体外受精児が増えています。その理由は凍結胚移植のほうが、他の治療法より妊娠率が高いためです。
体外受精の移植(受精卵を子宮内に戻す)方法には大きく分けて2種類あります。女性の卵巣から採卵し3~5日間受精卵を培養した後に女性の体に戻す「新鮮胚移植」と、採卵後いったん受精卵を凍結し子宮の状態を整えてから、約1カ月半後以降に凍結受精卵を融解し体に戻す「凍結胚移植」です。
妊娠率に10%以上の差
日本の体外受精などの約80%はこの凍結胚移植によります。2019年の治療実績を見ると、新鮮胚の移植あたりの妊娠率は23.0%であるのに対し、凍結胚の移植あたり妊娠率は35.3%と高くなっています。
こうした事情から、出生児数ベースでも凍結胚移植による体外受精児の割合が年々増え続けています。
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