ロシア債保有者の間では、ウクライナ侵攻に対する厳しい制裁に直面する政府が債務を履行し続けられるか疑問視する声が根強い。21日期日の利払いをはじめ、外国人投資家に対して発行した債券の支払い予定は続く。
先週、ドル建て国債の利息1億1700万ドル(約140億円)が投資家に届き始めたことから、デフォルト(債務不履行)懸念は後退したとはいえ、ロシア中央銀行の外貨準備はほぼ凍結されているだけに、ロシアが債務をいつまで履行し続けられるか臆測が続いている。
ブルームバーグの計算によれば、21日に支払期日を迎えるのは2029年償還のドル建て債の利息6600万ドル。この債券にはロシアに自国通貨での支払いを認める「ルーブル・フォールバック条項」がある。ただ、制裁や同国内の資本規制を考えると、現地口座に送金された場合に外国人投資家がその資金にアクセスできるかどうかは不明。
ロイター通信が事情に詳しい関係者からの情報を基に報じたところによれば、この2029年償還ソブリン債に関するクーポン支払いは、送金を仲介するコルレス銀行であるJPモルガン・チェースが処理した。ただ、支払いがルーブルで行われたのか、ドルで行われたのか、ロイターは特定していない。
ロシアの2029年償還債利払い、JPモルガンが処理-報道
ロシアの自国通貨建て債(OFZ)で3月上旬に期日の利払いが行われたかどうかも明確になっていない。
フィッチ・レーティングスは先週、ロシアが30日以内に債務を履行しなければデフォルトに陥るリスクがあるとし、4月1日が重要な日になると指摘していた。
ロシア国債を一部保有するステート・ストリートのSPDRのETF戦略調査責任者、アントワーヌ・レンヌ氏は「このような状況を背景に、市場では利払いと債券の償還が秩序ある形で毎回実施されるかどうか、遅れて猶予期間内に実施されるかどうか注視されている」と指摘した。
原題:Investors Stay on Russia Default Watch as Payments Come Due (2)、Russia Coupon Payment on 2029 Bond Processed by JPMorgan: Rtrs (抜粋)
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著者:Abhinav Ramnarayan、Giulia Morpurgo
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