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テレビのバラエティが“延命"に走る深刻な理由 BTS、鬼滅、チェーン店…他社ブランド頼りの危うさ

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  • 木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者
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いずれも企画の面白さというより、他社のブランドに頼ったものであり、「同じものばかり」「飽きた」「つまらない」などと容赦ない言葉を浴びせられる理由の1つになっています。もともと「ネプリーグ」も「東大王」も「99人の壁」も、特定のブランドをこんなに採り上げるような番組ではありませんでした。「ジョブチューン」「家事ヤロウ」「所JAPAN」「林修のニッポンドリル」も同様であり、不振のテコ入れや裏番組への対抗策としてリニューアルされて現在の形になったという経緯があります。

当初のコンセプトとは大きく異なり、番組名との違和感がある形になってしまったのは、終了ではなく“延命”という道を選んだからでしょう。しかも多くの視聴者がそんな違和感を抱いているにもかかわらず同じ策を繰り返してしまうことは、「視聴者を見くびっている」とみなされかねない危うさをはらんでいます。

そのほかでも今春は、「I LOVE みんなのどうぶつ園」(日本テレビ系)が「嗚呼!!みんなのどうぶつ園」に、「林修の今でしょ!講座」(テレビ朝日系)が「林修のレッスン!今でしょ」に番組名を変え、内容もリニューアルすることを発表済み。これらが効果的なリニューアルとなればいいのですが、現段階では延命とみなしている視聴者が多いのが気がかりです。

悲しきリアルタイム視聴への固執

視聴率トップを走る日本テレビは今春の改編テーマに、「テレビの危機を乗り越え、生活者から支持・選択されるタイムテーブル」「OFFからONへ、ONからFANへ、FANからBUZZへ!~コンテンツを通じて、生活者に常に話題を提供し続ける~」を掲げています。つまり、「いかにテレビをつけてもらい、話題になるような番組を届けることで、リアルタイム視聴をしてもらうか」を狙っているということでしょう。

あくまで狙うのはリアルタイム視聴。録画機器の発達、動画配信サービスの充実、TVerなどアプリの普及で、オンデマンド視聴が浸透する中、それにあらがう形でリアルタイム視聴にこだわっている様子がうかがえます。CM収入を得る形のビジネスモデルを変えられていない以上、仕方がないようにも見えますが、「好きなタイミングで好きなものを見たい」と思っている人々を決まった時間に引きつけることはハードルが高く、その戦略に危うさがあるのは間違いないでしょう。

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【テレビマンの拠り所は深夜帯のバラエティ】

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