コンビニ「再々編」の胎動、ファミリーマートの増殖に対抗も

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起死回生の一手が下位コンビニの切り崩しだ。10月1日には、4位のサークルKサンクスのエリアフランチャイザーであるサンクスアンドアソシエイツ富山(77店)が、11年7月の契約満了でコンビニ事業をローソンに譲渡すると表明(サークルKSと最終合意には至っていない)。

これに限らず、今後は他チェーンも含め、契約更新を迎えるエリアフランチャイザーや複数店のオーナーの動きから目が離せない。とりわけ、国内の少子高齢化の中でも人口が集中し、日販の伸びが期待できる都心部だ。

目下注目されるのは、シー・ヴイ・エス・ベイエリア(CVS)。サークルKSのエリアフランチャイザーで、千葉と東京湾岸に130店持つ一大勢力だが、契約更新をめぐりサークルKSと係争中。決着は早くても来春で、来年末の契約満了後は別ブランドでコンビニを継続する。

各社とも下期はたばこ増税特需の反動減が懸念されている。景気腰折れにも後押しされる形で、次の再々編に焦点が移りそうだ。

(週刊東洋経済2010年10月23日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

山川 清弘 「会社四季報オンライン」編集部 編集委員

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やまかわ・きよひろ / Kiyohiro Yamakawa

1967年、東京都生まれ。91年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。東洋経済新報社に入社後、記者として放送、ゼネコン、銀行、コンビニ、旅行など担当。98~99年、英オックスフォード大学に留学(ロイター・フェロー)。『会社四季報プロ500』編集長、『会社四季報』副編集長、『週刊東洋経済プラス』編集長などを経て現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。著書に『世界のメディア王 マードックの謎』(今井澂氏との共著、東洋経済新報社)、『ホテル御三家 帝国ホテル、オークラ、ニューオータニ』(幻冬舎新書)など。

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