サムスン電子の第3四半期は大幅営業減益、スマホ事業見直しへ スマートフォン事業が不振
[ソウル 30日 ロイター] - 韓国のサムスン電子<005930.KS>が発表した第3・四半期決算は、営業利益が前年同期比60.1%減の4兆1000億ウォン(39億ドル)で、2011年第2・四半期以来3年強ぶりの低水準となった。
通年でも利益が2011年以来の低水準に落ち込むとみられており、同社は急拡大する低・中位機種の市場で攻勢をかけるため、スマートフォンのラインアップを見直す考えを示した。
サムスン電子の幹部によると、ラインアップを見直すのはより低位の機種で、価格競争力を高め、独自性を打ち出せるように高品質の部品を使うという。
上級バイスプレジデントのKim Hyun-joon氏はアナリスト向け説明で、低・中位機種の市場急拡大の波に乗れるよう、迅速に対応する計画だと述べた。
第4・四半期については、「テレビの季節的な需要が強まり、半導体事業の勢いが続く」として、利益増を見込んでいることを明らかにした。一方、モバイル部門は先行きが引き続き不透明だとしている。
新型ファブレット「ギャラクシー・ノート4」などの新製品を投入したが、アナリストは通年でサムスン電子の営業利益が3年ぶり低水準となると予想。
トムソン・ロイター・エスティメーツによる41人のアナリスト予想中央値は、2014年の利益が26兆4000億ウォン。昨年は36兆8000億ウォンで、過去最高となっていた。
第3・四半期はモバイル部門の利益が1兆7500億ウォンで、前年同期の6兆7000億ウォンから減少。2011年第2・四半期以来の低水準となった。新たな主力端末の投入がほとんどないまま四半期が過ぎた。
9月に投入されたギャラクシー・ノート4や、10─12月期に発売が見込まれる低位機種がスマホ販売を若干押し上げるとみられているが、モバイル部門で記録的な利益を稼ぎ出す時代は終わったとの指摘もある。市場シェアをこれ以上失わないため、利益率を犠牲にせざるを得なくなるとみられる。
サムスン電子のIR責任者は、第4・四半期に中位機種の新モデルを投入するとしたが、詳細は明らかにしなかった。
第4・四半期は上位機種のスマホ販売が増加し、年末商戦期の需要が上向くことから、端末の平均販売価格は上昇する見通しという。
第3・四半期は半導体部門の営業利益が2兆2600億ウォンと、2010年第3・四半期以来の高水準となった。フラットスクリーン部門の利益は600億ウォン。前年同期は9800億ウォンだった。
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