田中良和・グリー社長--1億人ではまあまあ、10億人が使うサービスで一流だ
--海外進出については。
まずは、今やっているSNSとソーシャルゲームで展開したい。ゲーム産業というのは、日本の企業が主体で海外に通用しているビジネスだ。とくに、モバイル・ソーシャルゲームのという世界で前例のないモノが日本で大ブレークしているわけだから、まさに日本が最先端。これを世界に持って行きたい。
ネットサービスだから、極端な話、海外に拠点なんか要らない。シリコンバレー発のサービスで、日本に拠点もないのに日本で大ヒットしているサービスはいくつもある。海外に拠点がないから、海外の動向がわからないから世界で勝負できない、というのは言い訳にならない時代だ。
世界には先行のSNSもあるが、日本でもミクシィやモバゲーなどの先行者がいるなかで最後発としてここまできた。日本でできたことが世界でできない理由はない。
世界をみると利用者1億人くらいのサービスはいくらもある。日本だけで考えると億単位は多いが、その枠ではだめ。5年くらいしたら10億人くらいのサービスを作らなくては、一流のネットサービス会社とは言えなくなるのではないか。1億人でまあまあ。2015年、20年と全然違う世界になる。
--新卒採用を非常に大規模に行っているが、その意図は。また組織の急激な拡大に対応できるのか。
僕は、日本のインターネットを代表する会社を作りたい。そのためには、この会社のしっかりしたコーポレートカルチャーを作っていく必要がある。新卒の人は、やはりコーポレートカルチャーを最もよく理解して体現してくれる。
あと、僕自身、若い人に可能性があるのをすごく感じている。僕自身、楽天に入って20歳代で日本を代表するようなネットサービスの開発に携わった。海外を見ても20歳代で世界を代表するようなネットサービスを作った例はたくさんある。