イマドキの子ども悩ます「自律神経の乱れ」の問題 大人だけでない!自律神経を乱す2つの要因

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例えば、学校でいじめにあっていたり、家庭で塾や習い事などいつもプレッシャーをかけられているようなとき、いつ何が起きるかわからないからつねに「闘う? 逃げる?」とアクセルを全開にしていますが、それと同時に、状況が怖すぎて心をフリーズするためブレーキも踏んでいる、という場合があります。言葉にするとなかなか難しいのですが、以下のような行動が見られた場合、両方のペダルを踏んでいるかもしれません。

・いつも緊張している
・いつも表情がない
・急に怒ったり泣いたりするが、理由がわからない
・リラックスできていない(腹痛や便秘・不眠を訴えることも)

最近、体調や感情面が不安定だなと感じた場合は、一度子どもの様子をじっくり観察してみてください。

自律神経の乱れはどう解消する?

子どもの自律神経の乱れの大半は、交感神経が過多になっていることが多いのが特徴です。まずはリラックスできる時間や場所を作ってみてください。

・ご飯をゆっくりよくかんで食べる(時間をかけて食べるのがポイント)
・温かい飲み物をフーフーしながら飲む(呼吸が整えられます)
・お風呂の後、ストレッチやマッサージなどをする(副交感神経を優位にする)
・安心できる場所でぼんやり・のんびりタイム(ストレスを手放す)

このような時間を持つことで、交感神経優位の時間が減っていきます。また、いちばんのネックとなっているゲームやYouTubeなどのデジタル機器ですが、これは一方的に時間制限をしたり、取り上げてしまうのは逆効果です。親子で納得のいくまで話し合いをしましょう。その際、親は【寝る2時間前までに終わらせる】という項目だけは死守できるよう、頑張ってください。

(取材・文/福島孝代)

吉田美智子/臨床心理士
東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らしく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
Twitter: @hakoniwasalon
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