感染爆発中でも北京五輪に期待できる5つの理由 「史上最も関心が低い」と言われつつも盛り上がる

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そもそも昨夏の東京オリンピックには「反対」という厳しい声が飛び交っていましたが、今冬の北京オリンピックは「無関心」というレベルにすぎません。「あまり外出はしないほうがいいかもしれない」という心理的な圧迫感があるほか、“みんなで盛り上がれるネタ”を求めている人たちによって、すぐに火がつく可能性が高そうです。

ゴールデン帯の放送で起こる好循環

3つ目の理由は、競技の中継。そもそも北京オリンピックに無関心な人が多かったのは、メディアがコロナ禍関連の報道を優先させ、ほとんど北京オリンピック関連の特集を組まなかったからです。

つまり、単純に情報が少ないから関心が持てなかっただけの可能性が高いのですが、競技がスタートしたら話は別。北京オリンピック関連の情報は一気に増え、「競技を見てみよう」という気持ちは高まっていくでしょう。

そのうえで大きいのは、時差がほとんどないこと。メダルを懸けた戦いが、昼間でも深夜でもなくゴールデンタイムで見られるため、おのずとテレビ観戦者は増えていきます。また、SNSなどネット上の動きも活性化されやすく、「ネットで情報にふれた人がテレビをつけてリアルタイム視聴する」という好循環につながるでしょう。

さらに大きいのは、再びコロナ一色になっていた情報番組のムードが一変すること。このところ朝から夜までテレビの生放送番組は、コロナ禍を中心に暗い話題ばかりの日々が続いていました。

しかし、開会式以降は北京オリンピックを中心にした番組構成になることは確実。「まずその日に行われる競技や注目選手を紹介し、夜の競技本番でメダル獲得シーンを見る。翌日にその快挙を振り返り、またその日に行われる競技や注目選手を紹介し、夜の競技本番メダル獲得シーンを見る……」という好循環がここでも期待できるのです。

もともと冬は寒さから在宅率が高いうえに、コロナ禍の影響も加わり、過去の冬季オリンピック以上に視聴者数は増えるのではないでしょうか。

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