【産業天気図・精密機器】精密機器業界は「晴れ」。デジタルカメラに続き、事務機などオフィス需要もゆるやかに上向く

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 一眼では、2強のキヤノン、ニコンがともに今期の販売計画を上方修正した。キヤノンは550万台(10年暦年、期初計画から60万台増)、ニコンは425万台(今4月~11年3月、期初計画から5万台増)に修正。好採算の交換レンズも伸びている。

ソニーが6月に発売した「NEX」など、ミラーレス一眼も順調に成長している。ミラーレス一眼は、一眼レフからミラーを取り去った小型軽量のカメラで、国内を中心にユーザーが急増している。今期後半にかけては、ニコンなど他社の参入も予想されるほか、レンズメーカーのタムロンも来期のミラーレス専用レンズを計画する。市場の急成長は続きそうだ。

コンパクトカメラも底を打ち、台数が続伸している。ただ、競争の激しい市場だけに、各社の明暗がわかれる。キヤノンはコンパクトでも堅調に稼ぐ。一方で前期比3割増の1200万台を目指していたオリンパスは今4~6月期の実績が170万台だったことから、計画を1000万台に引き下げた。その他の下位メーカーにとっても、年率10%以上も平均単価が下落する中で、採算確保は非常に厳しい状況。台湾ODM・OEMメーカーへの委託率を上げるなどして止血に懸命だ。近い将来、事業の縮小・撤退を余儀なくされるメーカーが出てくるだろう。
(前野裕香 撮影:尾形文繁 =東洋経済オンライン)

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