北朝鮮が今年早くも2回目の弾道ミサイル発射か

約700キロ未満飛行し日本海落下

北朝鮮は11日午前7時25分ごろ、弾道ミサイルの可能性があるものを少なくとも1発発射した。日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したと推定される。岸信夫防衛相が発表した。1月5日以来で今年に入って2回目。

岸防衛相によれば、北朝鮮の内陸部から東方向に発射され、通常の弾道軌道だとすれば約700キロ未満飛行した。詳細を分析中という。韓国軍の合同参謀本部も、弾道ミサイルと推定される飛翔(ひしょう)体1発の発射を探知したとテキストメッセージで明らかにしていた。

岸田文雄首相は官邸で記者団に対し、「北朝鮮が継続してミサイルを発射していることは極めて遺憾」と話した。国民への迅速・的確な情報提供、不測の事態に備えて万全の態勢を取ることなどを指示したという。岸防衛相は記者会見で「いわゆる敵基地攻撃能力の保有も含め、あらゆる選択肢を検討する」と述べ、防衛力強化に取り組む考えを示した。

5日の発射について北朝鮮は「極超音速」ミサイルの試験を行ったとしていた。日本と米英仏などは北朝鮮のミサイル発射を非難する共同声明を発表した。

8日は最高指導者である朝鮮労働党の金正恩総書記の38歳の誕生日だった。

朝鮮労働党の金正恩総書記(2019年4月26日)Photographer: Andrey Rudakov/Bloomberg

朝鮮中央通信(KCNA)は5日のミサイルについて、700キロメートル先に設置された標的に「誤差なく命中した」とし、「極超音速ミサイル分野での連続の試験成功は戦略的意義を持つ」と強調していた。

北朝鮮などが進める極超音速技術開発に対抗するため、日米両政府は7日の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、将来の協力に焦点を当てた共同分析の実施で一致した。

朝鮮労働党中央委員会第8期第4回総会は21年12月27日から5日間行われ、金総書記も出席した。朝鮮半島の不安定な環境を理由に軍事力増強を求めたという。KCNAが伝えた。金総書記はトランプ前政権時代に再開するも頓挫した米朝協議以降、非核化協議に戻る姿勢をほとんど見せていない。

(岸防衛相の発言を追加します)

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著者:延広絵美、氏兼敬子

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