各省庁の2011年度税制改正要望まとまる。財源確保に黄信号

各省庁の2011年度税制改正要望まとまる。財源確保に黄信号

各省庁が財務省に提出した2011年度の税制改正要望が2日までにまとまった。8月31日付けで単純集計した結果、政策減税の拡充や新設、延長を求める要望は合計で259件。一方、政策減税の廃止・縮減を求める要望は55件だった。各府省が独自に見積もった金額ベースでは、政策減税の拡充・新設・延長に伴う減収見込額1兆5600億円に対し、政策減税の廃止・縮減に伴う増収額は3500億円となった。単純に差し引きすると、1兆2000億円あまりの減収となる。

政府は7月に、概算要求の組み替え基準を決めており、その中で、歳出増または歳入減を伴う施策の新たな導入・拡充を行う際は、原則として恒久的な歳出削減または歳入確保措置により、それに見合う安定的な財源を確保するという、いわゆる「ペイ・アズ・ユー・ゴー原則」と呼ばれる財源確保ルールを閣議決定している。しかし、今回の要望ではこのルールを逸脱する要望が相次いだ格好だ。財政再建の目標は早くも黄信号が灯り始めている。

各府省が要望した減収見込み額のうち、金額が大きいのは、経済産業省から出されている法人税の5%引き下げに関するもの。減収見込み額は約1兆円に上る。また、同省はナフサ(原料用途免税の恒久化)にかかわる免税措置の恒久化も求めている。

一方、増税や新税の要望としては、経済産業省と環境省から地球温暖化対策税、厚生労働省からたばこ税の引き上げ、外務省から国際開発連帯税の創設に関する要望が出された。

今後は、9月中旬以降から始まる民主党の税制改革プロジェクトチームによる議論と併行して、政府税制調査会で議論がスタートする見通しだ。

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