三菱自がインドネシアで自社工場新設へ 多目的車でアジア攻勢
[ジャカルタ 16日 ロイター] - 三菱自動車<7211.T>がインドネシアで自社工場を新設する。2017年上期の稼働を予定し、新たに開発する小型の多目的車(MPV)などを生産。成長が見込まれる現地での需要に対応するほか、東南アジアへの輸出拠点としても位置づける。
益子修同社会長が16日、訪問中のインドネシアの首都ジャカルタで記者団に語った。
三菱自は現在、インドネシアでの生産を現地企業に委託しているが、益子会長は新工場建設の目的について、「既存の工場が手狭で、これ以上の生産能力拡大には無理があるため」と説明し、同社の持続的成長の実現に向けて「鍵を握る最重要プロジェクト」と述べた。
新工場の総投資額は6億ドル(約640億円)で、三菱自、三菱商事<8058.T>、現地パートナー会社クラマ・ユダの3社で投資額を分担する。総投資額のうち、新型車の研究開発費2.5億ドルを三菱自が負担し、残りを3社で分担するが、分担額は今後話し合って決める。
新工場は首都ジャカルタ東部にある西ジャワ州ブカシ県の工業団地に建設する。新工場の生産能力は年16万台で、将来的に年24万台まで増やす計画。新型MPVなど計3車種を生産する予定。現在の委託先での年間生産能力は8万台。
6―8人乗りのMPVはインドネシアでの主力車種で、トヨタを筆頭に、ホンダ、スズキなども投入しており、競争が激化している。新型MPVは新工場で年8万台を生産し、うち年2万台はタイ、ベトナム、フィリピンへ輸出する。
三菱自は2013年度にインドネシアで9万台以上を販売、同社としては海外で最も販売台数の多い国だったという。今後も成長が見込まれる同国は重要な市場となっており、新型車の投入により現地でのシェアを現在の8%から13%への引き上げを目指す。
*内容を追加して再送します。
(白木真紀、久保田洋子、Yayat Supriyatna 編集:山川薫)
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