英語が下手な人は「主語の大切さ」がわかってない 「単語の置き換え」を始めると必ず行き詰まる

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私たちは英語で表現しようとすると、どうしても「訳そう」という意識がはたらいて、単語の置き換えに走ります。しかし、何もかもが違う言葉なのですから、それを始めると必ず行き詰まってしまいます。

もともと存在しない共通点をあえて探すようなことはしないで、ここはきっぱりと日・英を切り換える(switchする)こと、今ふうに言えば英語のモードに変換する(mode change)ことです。この切り換えをするためには、言葉を「訳そう」としないで、「意味を伝える」ことに意識、発想を変える必要があります。

「訳す」ことを考えながら聞くと必ず失敗する

通訳はこの言葉の切り換えをするのが仕事ですから、通訳をする場合で考えてみましょう。話し手の言葉を「訳す」ことを考えながら聞いていたら、必ず失敗します。まず、聞くときは話の内容の把握と整理に100%集中すること。それが通訳の訓練の第一歩なのです。

日本語と英語の両方に堪能な人でも、いきなり日本語の話を「通訳して」といわれたら、そう簡単にはできないものです。訳すことを考えたら躊躇してしまいます。

しかし、「だったら、何と言ったの?」“What's he saying?”と重ねて迫ると、「つまり、こういうこと」“He is saying……”と、答えが返ってきます。

これが「意味を伝える」プロセスなのです。「何と言ったの?」“What's he saying?”が「意味の把握」で、“He is saying……”が「意味の伝達」です。通訳をする人は、口に出さなくても、いつもHe is saying……、She is saying……と考えていますが、通訳でなくて、自分の意見であればI'm saying……、What I'm trying to say is……(私が言いたいことは)と言うつもりでいると、言いたいことが整理できてきます。

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