年末年始「丁寧」を意識すると最高に充実する理由 人生の質を「爆上げ」する方法

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忙しい年末だからこそ意識したい「丁寧さ」とは?(写真:Fast&Slow / PIXTA)
一会社員だったところから独立し、ストリートでの書道パフォーマンスを経て、成田空港や明治神宮前駅に作品がパブリックアートとして展示され、映画や大河ドラマの題字も数多く手掛けるまでになった武田双雲氏。近年は、オーガニック食材や発酵食品を使った店舗のプロデュースや、結晶が成長するビスマスという金属を使用しての書道アート、NFTで次々売れる現代アートなど、活動の幅を次々に広げています。
では、それだけのことを、忙しさに押しつぶされず、書道家という枠にも縛られずに、楽しく続けられるのは、なぜなのでしょうか? 
ある程度のお金は頑張って稼いでも、時間がない、心の安らぎがない。社内からイノベーションが生まれない……そんな悩みを持つ一流企業の幹部たちも参考にするという、武田双雲流の生き方ノウハウが詰まった書籍『丁寧道 ストレスから自由になれる最高メソッド』より、そのエッセンスを凝縮してお届けします。

忙しさに取り込まれる自分をリセットする「丁寧道」

みなさん、年末をいかがお過ごしでしょうか?書道家の武田双雲です。

誰であっても、歳末の時期というのは、せわしなくなってしまいがちかと思います。

仕事納めを迎えてやっと年末年始の休暇に入り、せっかくの実家への帰省や子どもとの時間を過ごしているのに、年明け以降の仕事が頭の片隅にあってどこか休まらない、という方も少なくないのではないでしょうか?

そんな方に僕がオススメしているのが、ふと気がついた瞬間に、目の前の物を丁寧に味わう意識を持ってみることです。僕はこれを「丁寧道」と名付けました。

とはいえ、丁寧と聞いて、「えっ、めんどくさそう」「雑誌で掲載されるような、オシャレで丁寧な暮らしなんて、お金も余裕もそんな暇もないし」と思われた方もいるかもしれません。

でも、安心してください(笑)。僕のオススメする丁寧は、お金も時間もかかりません。すぐできて、不思議と毎日の充実感が上がってくることなのです。ちょっとかいつまんでご説明しましょう。

では、「目の前の物を丁寧に味わう」とはどんなことか、例を挙げてご説明しましょう。

今、あなたの目の前に温かい年越し蕎麦があると想像してみてください。多くの人は、普段ならランチ時に蕎麦を急いで流し込んでいるでしょう。でも今年の大みそかは、その蕎麦をただ腹を満たすためだけに流し込むのではなく、

・七味を振ったときの「シャッ、シャッ」という音を味わってみたり
・目を閉じて唇やノドを蕎麦が通る時の感覚に全神経を集中してみたり
・沁みるだし汁を味わったり

 

しながら、「あ~至福の時♪」とニンマリ顔の自分を演じるつもりで食べてみてほしいのです。

もちろん、お蕎麦が好きではない人は他の物でも構いません。なかには「そんなことバカらしい」と思った人もいるでしょう。でもそんな人でも……

お酒好きの人は、食卓でビールを飲むときには、いつもよりじっくり缶を開けて「プシュッ」という音に耳を澄ましてみたり、グラスに注ぐ「トクトク」という音を味わってみたり、あえてノドを渇かしておいてビールのキレを「くぅ~っ」と感じ尽くしてみたりして、ニンマリしていないでしょうか?

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