社会人10年目「痛い中堅」にならないための心構え 行動を伴わない指摘はただの「愚痴」である

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問題指摘を署名入りで公表し、解決策を提示するのが「評論」。意見に対する批判も受け止め、責任をとるところが単なる「愚痴」とはまったく異なります。

「変える側」になると成長を実感できる

そしてさらに、解決策を実行するのが「変革の当事者」です。

もちろん、どんなキャリアを歩んでいきたいかによって、アクションは変わってきます。しかしながら、この本を手に取ったみなさんはおそらくより積極的なキャリアを希求する人たちでしょう。おのずと、どの選択肢を取るかは決まってきますね。

IBMがかつて、創業以来の経営危機に陥ったときに、史上初めて外部から招聘されて、見事業績を回復させたルー・ガースナーが、その著作の中で「企業変革において、人は4つのカテゴリーに分かれる。『変化を起こす人』『変化に巻き込まれる人』『見守る人』そして『変化に気づきすらしない人』だ」という趣旨のコメントを語っています。15年以上前に読んだ本ですが、当時腹落ちした感覚を今でも思い出す象徴的なメッセージです。

仕事は、変える側になると面白くなります。同時にビジネスパーソンとしての成長も実感することができます。

そして残念なことに、「変える側」にならないと「変えられる側」か「蚊帳の外」にしか居場所はありません。

組織の課題を、手っ取り早く経営層の責に帰するように考える姿勢は「変えられる側」か「蚊帳の外」の人の典型です。

一歩踏み出し、変える側に回ってみると、視野、視点、視座すべてが変わります。

上司や経営者の考え方や苦労がわかり、自分と同じような境遇だと思っていた人たちの中でも、実はより多くが見えている人と、そうでもない人がいることがわかるようになります。

今までなんとなく吐いていた愚痴が、どれほどの悪影響を周りに与えていたか、それを聞いた上司や経営者がどれほどの精神的苦痛を被っていたか、などもわかってきます。

この経験を通じて自身が経営者の立場に立つ準備をしていくことになります。

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