小田急沿線の「古くて新しい廃線跡」途中下車の旅 東北沢の線路街、向ヶ丘遊園のばら苑など巡る

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今回は、小田急沿線の廃線跡をめぐります(写真:『シニア鉄道旅の魅力』より)
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鉄道の旅は楽しい。夫婦や気の置けない仲間との旅、駅の旅情を味わう旅や、はやりの廃線跡をめぐる旅――。
新著『シニア鉄道旅の魅力』では、シニア世代の鉄道旅行に詳しい著者が、奥深い大人の鉄道旅の楽しみ方を伝授しています。
本稿は同書より一部を抜粋・再構成しお届けします。なお、本稿の情報は同書執筆時点のものです。

小田急沿線の廃線跡めぐり

小田急線は、下北沢付近(東京都世田谷区)の住宅や商店などの密集地帯を縫うように走っていた。開かずの踏切も多く問題化していたが、2018(平成30)年3月、計画から半世紀かかってやっと代々木上原~登戸間の複々線化工事が完成、最後の難関だった下北沢周辺は地下二層化によって開業した。

これにより空き地となった東北沢駅付近から世田谷代田駅付近までの1.7キロメートルの地上区間は、「下北線路街」として再開発が進行中である。東京に新たに誕生した、この廃線跡を探訪してみよう。

まずは地下に潜った東北沢駅(東京都世田谷区)で下車。地下ホームから地上に出ると、東口にあるまだ真新しい駅前ロータリーが目につく。そこを新宿寄りに戻るように進み、交通量の多い都道を渡ると、小さな公園がある。その東寄りに見晴らし台のようなスポットがあり、新宿方面から延びてくる小田急線の電車が真下へ潜る様子が観察できる。ちょっと写真は撮りにくいけれど、ここから地上の廃線跡が始まるのだ。

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