ほころび続々「維新」衆院選で大躍進も不安な内情 松井代表は約30人で2時間以上の会食が発覚

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そもそも同党は、2010年に当時大阪府知事だった橋下徹氏が自民党から独立して旗揚げした大阪維新の会の国政政党版。初代代表の橋下氏が大阪市長時代の大阪都構想の住民投票否決で政界を引退した後は、橋下氏と組んで党創立を主導した松井氏が、非議員ながら国政政党の代表として党運営を担ってきた。

創業者としてなお影響力を残す橋下氏は、今回の臨時党大会に先立ち、後任代表に吉村氏を推す発言を連発したが、吉村氏は大阪府知事としてコロナ対策などに専念するとして固辞。その際、吉村氏は「橋下さんはいつも僕に押し付ける。そこまで言うなら、橋下さんが戻ってきて、やったらいい」と言い返した。

たしかに、後継者の不在は深刻で、とりわけ地方議員を数多く抱える「大阪維新の会」と全国政党の「日本維新の会」の双方をまとめる人物は吉村氏以外には見当たらない。今回衆院選で当選した新人議員の中には代表選実施論者もいたが、吉村氏の固辞で沈黙せざるをえなかった。

そうした中、かねて橋下氏と対立してきた大阪9区選出の足立康史衆院議員(当選4回)は、代表選への出馬に意欲を示して党内の同調を求めたが、橋下氏らが相手にせず、不発に終わった。衆院選を大躍進に導いた松井氏の参院選までの続投は政治的にみても当然で、「変な代表にしたら参院選で敗北しかねない」(党幹部)からだ。

政調会長に東京選出の音喜多氏を起用

続投が決まった松井氏は直ちに新たな執行部人事に着手。幹事長に衆院当選2回の藤田文武氏(40)=大阪12区、政調会長に音喜多(おときた)駿参院議員(38)=東京、総務会長に柳ヶ瀬(やながせ)裕文参院議員(47)=比例代表=の起用を決めた。

大阪出身の国会議員ばかりだったこれまでの党3役に、東京を地盤とする若手議員を抜擢したのは、党幹部の世代交代も含めて「全国政党」としてのイメージアップが狙いだ。松井氏は「次の10年に向けて気概をもってチャレンジしてもらいたい」と発破をかけた。

ただ、松井氏の代表任期は来夏の参院選から90日後までだが、同氏は任期後の対応についても「参院選後に決める」と口を濁し、さらなる続投の可能性も否定しなかった。

その場合は2023年4月の大阪市長退任による政界引退時に誰を後継者にするかで、「維新の将来が決まる」(党幹部)ことになる。

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