HV不在で販売苦戦「レヴォーグ」発売1年通信簿 発売直後は善戦するも1年が経過して停滞ぎみ

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レヴォーグのサイドシルエット(写真:SUBARU)

レヴォーグの歴史が浅いのは、それまでステーションワゴンとして高い地位を築いてきたレガシィツーリングワゴンがあったからだ。ただし、レガシィツーリングワゴンは、4ドアセダンを含めて北米主体の車体寸法となり、大型化したことにより、国内での利用には必ずしも適切でないとして2014年に代替として誕生したことにはじまるためだ。

先代モデルのレヴォーグ(写真:SUBARU)

前型であり、初代でもあるレヴォーグは3ナンバー車として生まれた。それでも2009~2014年のレガシィ5代目と同等の車幅で、全長はその前型の4代目に近く、ホイールベースも4代目に近いため、国内で取り回しのよいステーションワゴンの価値を引き継いでの登場だった。当然ながら高い人気を得た。

一方で開発側からすると、2年後にフルモデルチェンジを行ったインプレッサが、スバルとして最初のSGPと呼ぶ新しいプラットフォームを採用し、走行性能を大きく進化させたのに対し、レヴォーグは今回のフルモデルチェンジまでSGPの採用を待たなければならなかった。新型レヴォーグは、4年という歳月を旧型プラットフォームで耐え忍んだあと、満を持してSGPを採用し、シャシー性能を格段に進歩させ、少し走らせただけでも前型から大きく進化した操縦安定性を体感させたのである。

ハンズフリー走行を可能にしたアイサイトX

アイサイトXによる360度センシングのイメージ(写真:SUBARU)

運転支援装置のなかで、ステレオカメラにこだわったスバルのアイサイトは、2008年に採用されるや否や、人々の高い関心を呼ぶとともに、信頼に大きく応え「アイサイトがほしい」という欲求を呼び起こした。新型レヴォーグでは、アイサイトXへと進化し、これをすべての車種に標準装備とした。

アイサイトXは、車両の周囲360度を監視し、見通しの悪い路地からの出合い頭の事故に対処するほか、渋滞時にはハンズフリー(ハンドルから手を放しての走行)を利用することができ、また高速道路などの自動車専用道路では、方向指示器(ウインカー)を操作すると、自動で車線変更する機能まで実現している。

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