HV不在で販売苦戦「レヴォーグ」発売1年通信簿 発売直後は善戦するも1年が経過して停滞ぎみ
スバルの3ナンバーステーションワゴンである「レヴォーグ」が、昨年10月にフルモデルチェンジを正式発表してから1年が過ぎた。新型レヴォーグは、「スバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)」を採用し、スバル独創の運転支援装置であるアイサイトをアイサイトXに進化させたことなどが高く評価され、2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。
新型レヴォーグは、2020年8月から先行受注を開始し、発表時点で早くも8290台の予約を受け、好調な滑り出しとなった。12月には、先にフルモデルチェンジを済ませていた「インプレッサ」や「フォレスタター」を上まわる3918台を売って、一般社団法人自動車販売協会連合会の乗用車ブランド通称名別順位で17位を得ている。
2014年の初代発売から6年が経っていたとはいえ、先行予約前には月販1000台前後になっていた販売状況を、フルモデルチェンジによって大きく盛り返した。その勢いは今年3月まで続き、3月の販売台数が5000台に迫る4892台に達した。
しかし、4月以降は減速し、2000台近くを売る月もあるが、概ね1000台+αでの販売状況となり、10月は1181台である。
SUV全盛の現代におけるステーションワゴンの評価
一方、堅調なのはインプレッサで平均2600台前後/月の数字を残し、次いでフォレスターの約2000台/月であり、全般にレヴォーグより上位での販売傾向が続いている。これには、近年のSUV(スポーツ多目的車)人気も関係しているのではないか。
インプレッサは小型ハッチバック車を基本とするが、販売台数にはクロスオーバーSUV的な「XV」を含む。フォレスターは、まさしく本格的SUVで、未舗装路の走行性能の高さでも定評がある。その評価は、先ごろ発表された電気自動車(EV)のSUVである「ソルテラ」とともにトヨタが共同開発を行った「bZ4X」にも、スバルのX-MODEという4輪駆動システムが採用されたことからもわかる。
かつて、リゾートエクスプレスと呼ばれ、「レオーネ」や後継である「レガシィ」のツーリングワゴンが人気沸騰した時代と社会的背景は異なるが、国内でも数少ないステーションワゴンとしてのレヴォーグは、どのように評価されるだろうか。
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