日本とドイツ「移民」の違いで生じた決定的な差

2000年前からローマの哲人が見抜いていた本質

移民問題の重要性を認識している日本の政治家がどれほどいるだろうか?(イラスト:rexandpan/PIXTA)
増税、格差、政治とカネ、移民問題…約2000年前、ヨーロッパで広大な領土と栄華を誇った共和政ローマは、意外にも今の日本と共通する多くの政治課題を抱えていました。
それらの課題に向き合いつづけ、古代ローマの最高官職をつとめた政治家・キケロの言葉は、後世、世界中の政治家に影響をあたえてきました。
今の日本にも重なる多くの問題に向き合ったキケロの言葉は、私たちが政治家を選ぶうえでどんなヒントを与えてくれるでしょうか?そして、コロナ禍の現状で見えてくることとは?
時代を超えて普遍的なキケロの言葉に、佐藤優氏が解説を加えた新刊『2000年前からローマの哲人は知っていた 政治家を選ぶ方法』より、佐藤氏の解説部分を一部抜粋してお届けします。

コロナ禍が、権力の集中を世界中で招いた

キケロの考える理想的な政体とは、共和政ローマがそうであったように、君主政と貴族政と民主政それぞれの、最大の長所を組み合わせたものであった。
アメリカ建国の父たちによって創設された混合政体は、このテーマに関する彼の著作から顕著に影響を受けたものとなっている。(書籍内38ページ)

キケロは、あるべき姿の政治体制を共和政と考えている。そこには、君主政、貴族政、民主政の長所が取り入れられているからだ。

現代的に表現するならば、君主政が大統領制(大統領は選挙によって選ばれた王とみなすことができる)、貴族政がエリート官僚による統治、民主政が代議制(間接民主制)に相当するであろう。

次ページそれぞれが理想的状態にあることが前提
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