自動車評論家がトラックで見た「砂漠の空」の衝撃 旅先で見てきた脳裏に今も過ぎる思い出の空

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単調なドライブが続いていたので、道路端にクルマを停め、一息入れようと車外にでた。

そのとき見上げた星空の美しさ、きらびやかさに驚き、衝撃を受けたのだ。

そして、ラスベガスからの帰路には砂漠の夕景にも出会った。日没直前にはクルマを停めて、刻々と変わる大自然のスペクタクルに包まれた。これも衝撃の体験だった。

この時以後、LAに行く度、砂漠エリアにまで足を運ぶようになった。前にも書いたが、トラックをレンタル。荷台で星空を見上げながら、スリーピングバッグで眠ったりもした。

このときは朝焼けも見ようと思っていた。陽が昇る前に目覚し時計をセットして眠った。でも、鳴る前に目覚めた。僕の神経回路はそうとうテンションが上がっていたのだろう。でも、グッスリ眠れたのだから不思議だ。

トラックの荷台で過ごした至福の時

砂漠の夜明けも最高だった。トラックの荷台で、自然の演じる荘厳なドラマに独り包まれ圧倒された。まさに至福の時を過ごした。

トラックの荷台で、、という贅沢な体験はこれ一度しかないが、砂漠に行き、砂漠の朝を夜を星空を体験する機会には多く恵まれた。

ネバダやアリゾナの砂漠には何度も行った。バハ・カリフォルニア、オーストラリアの砂漠にも数度行った。他にも、エジプト、アルジェリア、モロッコ、ドバイ、トルコ、イラン、アフガニスタン……多くの砂漠に出会った。

砂漠とはいっても、その表情はいろいろあるし、表情の違いで、朝焼けにしても夕焼けにしても印象は大きく変わる。

茶色い砂に覆われ、生命感を感じとれない砂漠のただ中にいると、時として「死生観」的なものが頭を過ることもある。

それに対して、草やサボテン、あるいは毒々しい花が命を宿す砂漠(土漠と呼ぶ人もいる)には「強い生命感」を感じさせられる。

アフリカや中東の砂漠の多くが前者に属し、アメリカ、メキシコ、オーストラリアの砂漠の多くが後者に属する。どちらも好きだし、どちらの朝焼け、夕焼け、星空も好きだ。

そんな中で、とくに強く記憶に残っているものをピックアップしてみよう。

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