「根回しがヘタな人」がわかっていない5つのコツ 正しい提案しても通らないのは上がバカではない
しかし、現実は多くの人が自分の提案を通すことばかりを考えて上への根回しに集中し、現場への根回しを怠りがちなのです。
その結果、上のOKをもらっても、「そんな話は知らない。私たちを無視するなんて面白くない」と現場の反発を買ってしまうのです。結局、上が決めても、現場がノーと言えば物事は動かないのです。
「経営会議で決まったから」と目上の人の名前をチラつかせたところで、動いてもらえるとは限りません。そもそも、上の権威を借りないと説得できないのでは、ダサいですよね。
だからこそ、分子(上への根回し)と分母(現場への根回し)の両方を進めていく必要があるのです。
根回しは分子より分母を増やすほうが先
意外に思われるかもしれませんが、根回しの順番は「分母(現場への根回し)」が先です。現場の方々の信頼を得るには、時間がかかるからです。
逆に、自分を大事にせず無視されていると思われたら最後。嫌われるのは一瞬です。
正式に上に話す前に、「こういうことやろうと思うんだけどどう? 一緒にやらない?」と軽く話しておくのもいいでしょう。「この仕事を進めるにはあなたの力が必要」とお願いして、相手の自尊心をくすぐるのも効果的です。相手の興味関心を引き出し、当事者意識を醸成することがポイントです。
ただし、根回しが必要な時だけ声をかけるようでは、「自分の得になる時にしか動かないやつだ」と見透かされてしまいます。普段から意見交換や情報交換、あるいは雑談などで関係を作っておくようにしましょう。「最近どう?」のような一言でも、十分効果があります。
コロナ禍によりリモート勤務も増えている昨今、チャット機能などをうまく使うことも重要です。ただし、注意したいのは、上への根回しが十分でない状況で、メールやチャットの文章で根回しをしないことです。文章になると、「切り取られて」拡散されるリスクがあるからです。
提案の中身や重要なことはZoomやMicrosoft Teams(チームズ)などのオンライン会議ツールを活用し、デジタル上に証拠が残らないようにするのが得策です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら