大分空港が「宇宙へと繋がる」超意外な事実の本質 ANA×ヴァージン、2022年以降に人工衛星打ち上げ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
世界的に見て日本は宇宙港に有利な立地なのです(写真:perming/PIXTA、PIXSTAR/PIXTA)

突然ですが皆さん、「大分空港(エアポート)が宇宙港(スペースポート)として利活用」と聞いてどう思われますでしょうか?

「宇宙港って、そんなにカンタンに実現するの?」

「具体的に何するの?」

「そもそも、なんで大分なの?」

など、さまざまな疑問が湧いてくるかもしれません。

実はすでに、2022年以降、ANAホールディングスとヴァージン・オービット社の小型衛星打ち上げ事業の展開に向けて、基本合意がなされました。でもこれって、具体的にどういうことなのでしょうか?

宇宙輸送のニーズは今後爆発的に増加

拙著『超速でわかる! 宇宙ビジネス』でも詳しく解説していますが、宇宙といえば、テレビ等の中継などで見る、カウントダウンをして打ち上げられる、大きなロケットを想像するかもしれませんが、それは近年ニーズのある宇宙輸送のごく一部です。

冒頭で触れた、ヴァージン・オービットが「大分スペースポート」から打ち上げるのは、人や宇宙船ではなく、世界的に急激に需要が高まっている小型衛星です。

打ち上げに使うのは、小型ロケットを搭載した普通の航空機で、空港の滑走路から飛び立ちます。上空高度10kmまで飛んだところで、小型衛星を積んだロケットが切り離され、宇宙へと向かいます。

その際、通常の滑走路より長さが必要かつ海に面しているなどの条件を考慮して最適だったのが、大分空港、というわけなのです。

もちろん、大分空港も、当初は小型衛星の打ち上げですが、よりさまざまな事業へと今後拡大していく可能性は大いにあり、ゆくゆくは、国内・海外・宇宙にモノもヒトも運ぶ拠点として発展していくことも考えられます。

(出所)『超速でわかる! 宇宙ビジネス』(すばる舎、イラスト©前田はんきち)
次ページ宇宙港の産業波及効果は無限大!?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事