海外インフラの受注狙い「日本連合」が続々と誕生
新興国の経済成長や地球温暖化対策などを追い風に、原発を含めた電力、鉄道など社会インフラ市場は世界的に活況だ。価格勝負の民生機器に比べ、技術力が生かせると日本メーカーの期待は大きかった。
だが、実際には資金調達から保守・運営まで提供できる総合力が必須で、この分野で日本企業は劣勢にある。
水力発電では、仏アルストムなど欧米3社が世界市場の過半を占め、日立と三菱2社は合計してもシェアは3%程度。鉄道でもカナダのボンバルディア、独シーメンス、アルストムの規模は日本メーカーの約5倍と、まだまだ彼我の差は大きい。
日立の鈴木學常務は「2社を合わせても鉄道ビッグ3には達していない。戦えるリソースを持ちたい」と連合拡大も否定しない。
経産省は最近、同一産業内に国内メーカーが多すぎることが世界市場で勝てない理由との見解を示し、業界再編を後押ししている。海外市場を見据えた国内再編は今後も加速しそうだ。
(山田雄大 =週刊東洋経済2010年7月17日号)
※写真と本文は関係ありません
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら