「日本のネット投票」実現が近いと断言できるワケ

ハードルは「技術」や「既得権益」ではなかった

いつになったら「ネット投票」は実現するのだろうか。写真は10月31日第49回衆議院議員総選挙の際の投票所の様子(写真:ブルームバーグ)

4年ぶりとなった2021年衆院選が終わったが、このタイミングで再びインターネットを通じた投票、いわゆる「ネット投票」を望む声が強くなっている。

前回(17年)、前々回(14年)と比べて上昇してはいるものの、それでも投票率は56%を切っている。とりわけ若年層の投票を促すために、ネット投票を望む声や意見が相次いでいるが、今後の高齢者増加や平均寿命が長くなっていくことなどを考えれば、高齢者の投票環境を整えるうえでもネットを通じた投票環境の整備は必要になるだろう。

よく報道されているように、海外でネット投票を実現している例は数多くある。では「なぜ日本でできないのだ」「技術的な問題などないではないか」という意見も毎回出てくるが、実は実現に向けてのハードルは決して低くない。

なぜなら法的な整備や各地方における選挙管理委員会への周知、準備などが必要になってくるためだ。

しかし、一方で確実に前進し、道筋そのものは見えていることも確かだ。
衆院議員でデジタル副大臣の小林史明氏は「より多くの民意を反映できる公平なシステムをなるべく早く実現することが目標」と言う。国民目線では前に進んでいないように見えるかもしれないが、実は一歩ずつ前に進んでいる。

ネット投票実現に必要な「条件」

ネット投票に関しては技術的な問題はなく、後述する通り在外邦人のネット投票環境整備はすでに進められている。では日本政府の腰が重いのかと言えば、それも認識が異なる。

ネット投票に関する議論の前に、2013年には公職選挙法が改正されてインターネットを通じた選挙運動が可能になったが、さらに2017年には「投票環境の向上方策等に関する研究会」が総務省内に立ち上げられ、「インターネット投票に関する技術検討ワーキンググループ」で実装方法が検討された。

その成果は総務省のこちらのページにまとめられている。当時はまだマイナンバーカードが普及しておらず、顔認証技術など個人認証に関する技術も未成熟だった。現時点でまとめ直せば、また別の形になるだろうが、この際に技術的な問題はほぼ解決している。

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