ルポ 差別と貧困の外国人労働者 安田浩一著
本書に報告されている外国人の労働環境は、あまりにも過酷である。
研修生とは名ばかりの単純労働を強いられ、基本給は月5万~6万円。残業時給は300円。休みは月に1日。逃亡を防ぐために給与の大半は強制的に貯金させられ、パスポートも取りあげられる。こうした例がほとんどである。
米国国務省は、日本の研修制度は「人身売買に等しい」と指摘。それはつまり、日本が外国人を社会の一員として認めていない証しであり、民度の低さの象徴ともいえる。
世界第二の経済大国である日本を、こうした外国人労働者たちが底辺で支えている現実に向き合うことなく、この国の「改革」などあり得ないと著者は力説する。
光文社新書 903円
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