ヤマハの「3輪バイク」がロケットスタート いったい誰のハートをわしづかみに?
ヤマハ発動機としてもここまでの人気は予想だにしていなかったはずだ。小型3輪バイク「トリシティ」が好発進を見せている。7月1日の商品発表以降、事前受注が8月下旬時点で5000台近くに達した。発売開始は9月10日だが、現段階で今年12月までの販売計画4000台をすでに上回っており、年間販売目標7000台も視野に入る勢いだ。
予約する年齢層に特徴
ユニークな構造を持つ3輪バイクのトリシティは、その独特なデザインと前輪2本ゆえのハンドルの取られにくさが特徴。安定性と引き替えに機敏さに欠けると思いきや、コーナリングの感覚は普通のバイクとほとんど変わらない。同じタイプのバイクは欧州メーカーの輸入車にあるが、国内メーカーとしては初めての商品化となる。ヤマハが行った実車を貸し出すモニターキャンペーンには、定員100人のところに1万人以上が応募するなど関心の高さをうかがわせる。
発売前の予約で真っ先に飛びついたのが30~40歳代の都市部の男性だった。彼らはトリシティと同じ排気量125CCクラスのスクーターのメインユーザーであり、スクーターからの乗り換えや、大型バイク保有者のセカンドバイクとしてのニーズが多いという。
国内販売子会社のヤマハ発動機販売でマーケティングを担当する宮本義信課長は、滑り出し好調な受注について「一目で違いがわかるユニークなデザインと、そこから受ける安定感、それに本体33万円という”低価格”が決め手になっているようだ」と分析する。
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