「このままでは国家財政破綻」論は1%だけ間違いだ

矢野財務次官と筆者との「決定的な違い」とは?

競馬である。

3歳牝馬3冠の3冠目、秋華賞(17日、阪神競馬場第11R、芝2000メートル、G1)であるが、これはクラシックとは呼ばない。

牝馬は3歳の春までの実績で能力検定は終わり、あとは繁殖牝馬として仔出しに励むというのが常識であり、クラシックスタイルだったからだ。

だから欧州に「牝馬クラシック3冠」はない。ただし、アメリカでは最近誕生した。それよりも先に誕生したのは、日本であった。当初は、3冠目のレースはビクトリアカップと呼ばれた。グレード制が施かれる前であるから、G1などという名称はなく、その後、エリザベス女王杯と名前を変えても、1995年までの20年間、京都で行われる2400メートル戦だった。

1996年に「古馬牝馬の重賞が少なすぎる」という声が高まり、牝馬重賞を増やしていく中で、エリザベス女王杯は古馬牝馬の重賞となり、代わりに、3歳牝馬(当時は数えでまだ4歳と呼んでいたが)3冠目のレースとして秋華賞が制定されたのである。

クラシックでなかったから、当初からいわゆるマル外(外国産馬)の牝馬も参戦でき、初代女王にはまさに外国産馬であるファビラスラフインが輝いた。ファビラスラフインの勝ち方は強烈で、私はこれが史上最強牝馬だと思い、次走のジャパンカップでも人気薄の彼女の単勝馬券を握り締めて場外馬券売り場のWINSで観戦していたが、なんとランフランコ・デットーリ騎手の魔術にやられ、シングスピールに鼻差敗れてしまい、その日は眠れなかった。

ギャンブルを超え、秋華賞のとことん本命はソダシ

時代は変わり、いまや「定量戦などの場合、牡馬と比べ2キロ減量で出られる牝馬のほうが強い」と言われる時代だ。やはり今年の秋華賞は、アイドルホースからスターホースへ上り詰めようとしているソダシ。春のオークスはレース展開に恵まれなかったが、実質G1に近い8月の札幌記念(G2)を完勝し、ここに臨んできた。馬券的な妙味はまったくないが、ギャンブルを超えてとことん本命。全力で応援したい。

しかし、ファビラスラフインの頃と違って、私の予想は、近年はことごとく外れる。前回のこの欄(予想はG2神戸新聞杯)でも、私が本命にした単勝1.8倍のダービー馬シャフリヤールが、大雨だったとはいえ、まさかの大惨敗。オールカマー(G2)の1番人気レイパパレも2.1倍で惨敗。凱旋門賞(10月3日に行われたフランスの国際G1)のディープボンドに至っては、13着の馬から30馬身も離された14着、殿(しんがり)負け。もはや「小幡の呪い」はすさまじいものがある。

共同連載陣の一人であるかんべえ(吉崎達彦)氏に至っては、10月3日のスプリンターズステークス(G1)でクリノガウディーを本命にし、その理由が「小幡が本命にしてなかったから」と公言している。

かんべえ氏は素晴らしい教育を受けてきたはずだが、私がビジネススクールで鍛えなおす必要があるようだ。「小幡が本命にすると来ない」が正しいとしても、「小幡が本命にしないと来る」は正しくない。論理学では、正しい命題の裏は正しいとは限らず、対偶が正しいと習うはずだ。つまり、来るならば、小幡は本命にしていないはずだ、というのが正しい対偶の命題である。

つまり、小幡が本命にしていないソダシ以外のどの馬が勝ってもおかしくないのである。私は、ソダシの最大のライバルは、ユーバーレーベンと見る。かんべえ氏には、勝ち馬はわからないが、2頭は買う必要がなくなっただろう。

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

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