「Apple Watch 7」を使ってわかった進化ポイント コロナ禍でますます存在価値が増している

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何より、後述の新しいディスプレーはより省電力性が増しており、いつでも表示されていて時間が確認できる常時点灯ONはもちろんのこと、常時点灯OFFで使うとカタログ値以上のバッテリー持続時間を実感することができる。

Apple Watch Series 7(左)とSeries 6(右)。対角の画面サイズとしては44mmから45mmへの拡大ながら、表示領域がぐぐっと広がっているのがわかる(筆者撮影)

Apple Watch Series 7の最大の特徴は、ディスプレーだ。2度目となるサイズの拡大で、シリーズ構成は対角41mmと対角45mmの構成となった。

登場時のApple Watchは38mmと42mmだったことを考えると、小さなサイズの画面サイズが、大きいサイズに迫っていることがわかる。しかし今回も引き続き、バンドの互換性は維持され、38mmのバンドを41mmモデルに、42mmのバンドを45mmモデルにそれぞれ利用できる。

Appleによると、今回のディスプレーでは限界に挑んだと結果だという。前述のように、バンドやケースといったサイズを大きく変えず、画面を最大化することを目指しており、Series 6と比べ、Series 7の画面の縁取りは40%細く、画面サイズは初代Series 3(初代と同じデザイン)より50%拡大した。

数字以上に見た目の変化が大きい。Series 6と比較しても、明らかに画面領域が拡大しており、縁取りの黒い部分が減っている。

実は筆者は、Series 6ですら、縁取りが気になっており、あえて黒い文字盤にすることで、その縁取りの厚みを感じさせないようにしてきた。より細い縁取りになり、今後は積極的に、色がついた文字盤を選べるようになり、Apple Watchの楽しみが増した。

これまでで最も丈夫なApple Watch

正面から見てより印象が強くなった全面ディスプレーだが、実は側面から見ても表示が見える不思議なカバーガラスが装着されている。ガラス側面の膨らみの部分に、画面のエッジ部分の表示が見えるため、縁取るように数字が配置された数字が側面に浮かび上がるのだ。

これは前面ガラスで光を屈折させ、エッジ部分の側面にも光を伝える仕掛けを用意したから。今までデジタル文字盤は正面の表示をどうするかがテーマで、側面から見た場合はプロダクトデザインの世界となり、デジタルの介入はできなかった。

しかしこの新しいカバーガラスによって、デジタルが時計の側面のデザインに及ぶようになる点は、デジタルとアナログの融合でスマートウォッチらしい演出と言える。

このカバーガラスは耐亀裂性を高めた割れにくい素材を採用。光学的な透明性を失わず、50%厚い前面クリスタルを用いたという。だから光の屈折で側面に表示を浮かび上がらせることができたとも言える。

また防塵は初めて認定されており、これまでで最も丈夫なApple Watchといえる。

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