食品スーパー、モール悩ます「ウィズコロナ時代」 中間決算会見で各社トップが語った消費の展望

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11月以降は2019年度並みに人出が戻ると見込む一方、消費動向はこれまでと異なると予想する。以前のようにふらりと買い回りをしてくれる顧客をどれだけ増やせるかが課題だ。

買い回りにより顧客単価が上がらなければ、業績の進捗の遅れも取り戻せない。そのためにはテナント店舗の見直しなどテコ入れが必要となる。

会社側は、不振が続く衣料品売り場を削減し食品売り場を充実させるなど、「業種で一概に判断するのは違う」(岡本正彦取締役)と強調。衣料品だからと十把ひとからげにせず、デイリーユース品を増やすなど、商品構成を含めて見直すという。

ただコロナ禍を機に、実店舗とオンラインでの購入の違いは消費者からすると薄まった。実店舗ならではの魅力を改めて訴求できなければ、目的買い以外の購入に結び付けるのは難しい。

11月以降の売り上げが試金石

食品スーパー大手、ライフコーポレーションが10月7日に発表した中間決算は、最終利益が前年同期比8%減の107億円だった。昨年春の買いだめ特需の反動があったが、利益が半減した同業他社も珍しくない中では好調な決算だった。

買いだめ特需の反動はあるものの、好業績を維持するライフコーポレーション(編集部撮影)

同社の岩崎高治社長は、好決算が続く要因として長引いたコロナ影響を挙げたが、それは他社も同じはず。他社との差は、顧客の嗜好をうまくつかんだ売り場づくりにあるようだ。とくに従来強みだった生鮮で内食需要をつかみ、反動減を最小限に抑えた。

ただそのような同社でも、11月以降の客数や売り上げが今後の業績を占う試金石になるとみている。

実際、酒類の売り上げでは変化の兆しがある。「9月最終週から以前ほどの売り上げではなくなっている。飲みに行きたくて、うずうずしていた人がいるのかもしれない」(岩崎社長)。

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