「働かないおじさん」に共通するたった1つの特徴 「4つの段階」で求められる周囲のサポート方法
特にミドルシニア社員の場合、「自分の先輩たちは良かったのに」「長年頑張ってきたのに梯子を外された」「よりによって、なぜ私が?」といった不公平感や、「総論は分かるが、今更変化できるわけがない」「今更、変化や新しいスキルの習得は面倒だし不安」と諦めを感じたりするケースも多いようです。
「なぜ私が?」と納得できない状態。これが「抵抗フェーズ」の姿です。
例えば、「会社の言っていることは理解できた。しかし、5年前に引退した先輩は普通にリタイヤして悠々自適に暮らしている。自分の代からいきなり手のひらを返されるなら、単にタイミングによる運次第ではないか! 納得いかない!」といった反応などは、抵抗フェーズの様相と言えます。
上司がやりがちな失敗が「説得」
このフェーズでは自分に突きつけられた不都合な事実について、自分の行動の結果だとは考えません。「こんなことになってしまったのは環境や他者のせいであり、自分は被害者だ」といった他責的な考え方になるのが一般的です。
部下がこのような反応を示したとき、上司がやりがちな失敗が「説得」です。「あなただけではなく、みんな同じだ」「失敗をおそれるのは分かるが、やってみなければ始まらない」「そんなことを言っても、決まったことだから仕方ないだろう」といったセリフが上司の口から飛び出しがちです。
しかし多くの場合、このような説得は相手が抵抗フェーズにいる場合は無駄です。
「変わりたくない」「周囲が悪い」「なんで自分が?」といった心理状態にある人は、「説得されたくない」「納得したくない」ので説得は困難です。
理屈や上司権限で説得し、仮に「わかりました」と言わせることができたとしても、本心から納得していないYESには意味がありません。
抵抗フェーズにおいて本人が行うことは「気持ちの吐き出し」と「言語化」です。
「納得いかない感情」「納得できない理由」「今後への不安」「上司への不満」「会社への恨みつらみ」、何でも構わないので、出し切るまで吐き出しましょう。その際には、単に頭でグルグル考えるのではなく、「書き出す」「人に話す」等のアウトプットが重要です。
抵抗フェーズで上司がやるべきことは、「説得」ではなく「傾聴」です。
じっくりと時間をかけて本人の言い分に傾聴(耳と心を傾けて聴く、と書きます)しましょう。その際、相手の不安な気持ちや抵抗感を途中で遮ることなく全部吐き出させ、一度は受容してあげる。これが重要です。
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